おっすおっす。
かーむです。
前回はスケープシフト攻略の記事を書いてみましたが、思った以上の多くの方に読んでいただいたようですね。
記事ツイートの方でもたくさんRTやふぁぼいただいて、めっちゃ嬉しいです(*’ω’*)
【記事更新】
スケシの倒し方、考えてみました。スケシを愛する者たち、スケシを憎む者たち、全てのスケシ関係者にとって、少しでもお役に立てれば幸いです(*’ω’*)
【MTG】バントスケープシフトの倒し方を考えてみる【対策】 https://t.co/IU75aBxthC #MTG#mtgjp #MTGアリーナ
— かーむ@MTGアリーナブログ (@calm_blog) 2019年7月29日
『このカードはどうですか?』みたいな声もいくつかいただいて、やっぱりみんな流行りのデッキへの対策を必要としているんだなぁと感じました。
調子に乗って 割と需要があるみたいなので、もう少し詳しい解説を書いてみようということで、今回はスケープシフト側の対応策という点について触れようと思います。
「スケープシフト対策」の対策って感じですね。
おさらい:スケシの強み
前回の記事で、『安定性・速さ・介入のしにくさ』というスケープシフトの強みを紹介しました。
もう一つのスケープシフトの強い部分として、ずばり『対応力』という点に触れなくてはいけないと思います。
もう少し詳しく言うと、メインからテフェリーでインタスタントタイミングのアクションを牽制しながら土地・プレインズウォーカー以外のパーマネントに対応でき、緑と青の色対策カードを使用することで『対策の対策』が柔軟に行える点ですね。
こちらがスケープシフト対策を研究するのと同じ速度で向こうも研究を行い、かなり迅速に対応してきている印象があります。
今回は、スケープシフト側が採用してくる『対策の対策』カード及び戦術について触れながら、こちらが採用する対策カードがそれらに対してどの程度有効かという目線で評価してみたいと思います。
スケープシフトの『対策の対策』
1.時を解す者、テフェリー
メインに4枚積まれた、言わずと知れた強カード。
灯争大戦以降のメタは、常に彼を中心に回っています。
常在型能力と二つの忠誠度能力がスケープシフトのコンボ達成をサポートしつつ、相手の妨害を対策しています。
A:常在型能力+プラス能力
・カウンター(打消し呪文)の封殺
・プラス能力からのエンド時《風景の変容》によるソーサリータイミングでのゾンビ処理の回避
B:マイナス能力
・バウンス能力による『場に出続けていないと効果を発揮しないカード』の解除
整理すると、主に上記の二点が『対策の対策』として重要になってきます。
特にAのエンド時《風景の変容》については、インスタントとソーサリー両方のゾンビトークン対策カードを無にしてくるのがつらいですね。
《炎の一掃》も《軍団の最期》も打つことができません。
言い方を変えると、ゾンビトークンを処理するカードを構えていても、エンド時《風景の変容》には無力ということですね。
どれだけ盤面を押していても、《時を解す者、テフェリー》には要注意です。
なお、前回の記事では触れませんでしたが、一応《高山の月》と《血染めの太陽》でゾンビの生成を阻止できます。
ただ、複数枚置く前提でなければ、Bのマイナス能力によって簡単に突破されてしまうため、対策としてはちょっと心もとない印象です。
2.夏の帳
色対策カードの一角。
緑を含むデッキではほとんど標準装備になりましたね。
こちらは主に
A:打消し呪文の回避
B:青か黒で対象をとる呪文/能力による原野とゾンビの処理
この両方に対して役割を持ってくるカードですね。1マナと軽くて構えやすいのが本当に強いですねこのカード。
Aについては自分の呪文に「打ち消されない」効果を付与するため、無敵のカウンター《ドビンの拒否権》でも呪文を打ち消すことができなくなります。
Bについては、前回の記事で紹介した《軍団の最期》、《漂流自我》、《拘留代理人》といった対策カードがが《夏の帳》によって弾かれてしまいます。
(ついでに1枚引かれます)
3.霊気の疾風
スケープシフトが流行りだした頃はあまり見かけなかったんですが、徐々に採用が見られるようになった色対策カードの二角目。
赤か緑の対策カード、とりわけ前回の記事で紹介した打ち消されないはずの《目覚めた猛火、チャンドラ》の着地が1ターン遅らされてしまうのが非常に大きいです。
ちなみに僕は、「チャンドラ置いてゾンビ処してフルパンで勝ちやん!!第三部完!!!」と思ってドヤ顔でキャストしたら疾風くらって負けたことがあります。
みんなも気を付けよう(‘ω’)笑
4.ドビンの拒否権/否認
呪文全体に対する一般的なサイドカードですね。色の関係で《ドビンの拒否権》が使えるのがやはり強いですね。
無色土地を採用しているため、色事故をケアして《否認》にしているデッキもあります。
5.世界のるつぼ
自分で《廃墟の地》を使うことを想定したカードでもありますが、破壊された《死者の原野》を墓地からプレイできるようになるため、『対策の対策』にもなれますね。
使用頻度自体は低いと思いますがMFデンバーで優勝した『あのLSV』が使用していたので注目されるかもしれません。
ちなみにMFデンバーで大暴れしたバントスケープシフトの中で、《廃墟の地》と《世界のるつぼ》が採用されていたのは、優勝したLSVのデッキだけでした。
※LSV:世界最強のMTGプレイヤーの一人。世界最高峰のトッププレイヤー集団、Channel Fireballのリーダー。もちろん殿堂入り。
6.不滅の太陽
ここ最近で多く採用が見られるようになりました。
自軍のみゾンビのサイズを上げることで盤面の優位を取ることができるため、ミラーマッチでの強さから採用が増えているようですが、全体2点除去とPWでの対処を防ぐことで、『対策の対策』にもなります。
また、追加ドローで継続的にアドバンテージを稼ぐため、ナチュラルに毎ターン土地を置きやすくなり、呪文に頼らずに安定してゾンビを生成し続けることができます。
7.イクサランの束縛
テフェリーと同じくパーマネントによる対策を防ぎます。
対策されるカードとしては《夢を引き裂く者、アショク》、《目覚めた猛火、チャンドラ》、《拘留代理人》などですね。
特に、ゾンビが出てくる前に忠誠度を貯めようと先に出しておいた《目覚めた猛火、チャンドラ》あたりを追放されるとかなり悲惨な目に合います。
もともとメインから《牢獄領域》も数枚積まれていることもあり、『対策の対策の対策』として、バントスケープシフト戦のサイドではエンチャント破壊を積むことをオススメします。
《ドビンの拒否権》をかいくぐりやすく、《時を解す者、テフェリー》が出ていてもインスタントタイミングでエンチャントを破壊することができるため、可能であれば起動型能力でエンチャントを割れるカードが特にオススメです。
8.トカートリの儀仗兵
クリーチャーの場に出たとき能力による対策を防ぎます。
2マナと軽く、先に出しておけるのが強いですね。
ゾンビトークンはもちろん、エンチャント除去や《時を解す者、テフェリー》を一時的に処理できる《拘留代理人》も、このカードの前ではただの1/3にされてしまいます。
9.ゾンビトークンを小出しにする
『対策の対策』カードではないのですが、戦術レベルでの対策です。
《風景の変容》に頼らず、普通に土地を伸ばしてゾンビトークンを小出しにしていくことで、相手のゾンビトークン処理カードによる被害を最小限にとどめることができます。
逆に言うと、相手のゾンビトークン処理カードの価値を最小化するということですね。
これにより、相手により多くの全体除去カードを切らせることができます。
スケープシフトは一見大味なデッキに思われがちですが、ゾンビトークンの生成する量の調整で非常にプレイングスキルの差が如実に出ます。
上手いプレイヤーは全体除去を「打たせて」、ゲームを自分の有利なように展開してきます。
10.ハイドロイド混成体プラン
最早対策かどうか怪しいところですが念のため。
変に長いゲームをすると、全力ハイドラが処理できなくて負ける展開は意外と多いです。
特に、複数体のゾンビと同時に巨大な《ハイドロイド混成体》が展開され、ゾンビたちとハイドラのどちらかしか処理できず負けという状況は大いにあり得ます。
中盤以降の《ハイドロイド混成体》に回答できるよう、序盤に安易に単体除去を使わないように注意です。
対策カードの評価
最後に、これら10の『対策の対策』に対して、果たして対策カードはそれぞれどうなのか、という点を評価していきたいと思います。
それぞれの項目に対して、対策する側目線で、「全く対策されない」~「対策される」を以下のような感じで評価していこうと思います。
◎:全く対策されない
〇:概ね対策されない
△:結構対策される
✖:対策される
ゾンビ生成を止めるカード
アショク | 廃墟の地 | 漂流自我 | |
1.時を解す者、テフェリー | ◎ | ◎ | ◎ |
2.夏の帳 | ◎ | ◎ | × |
3.霊気の疾風 | ◎ | ◎ | ◎ |
4.ドビンの拒否権/否認 | △ | ◎ | × |
5.世界のるつぼ | ◎ | × | ◎ |
6.不滅の太陽 | ◎ | ◎ | ◎ |
7.イクサランの束縛 | × | ◎ | ◎ |
8.トカートリの儀仗兵 | ◎ | ◎ | ◎ |
9.ゾンビトークン小出し | △ | ◎ | 〇 |
10.ハイドロイド混成体プラン | △ | × | × |
《夢を引き裂く者、アショク》は概ね対策カードが効かない優秀なカードですね。
カウンターに対しては、こちらが軽く出しやすいことから×ではなく△としました。
ハイドロイドプランやゾンビ小出しプランについても、相手の土地が伸びにくくなるため耐性があります。
一方、上記の表に表れない要素として、普通に土地が伸びることには無力なため、早めに場に出せなかった場合に効果が激減するという点があります。
《廃墟の地》は評価軸だけで見ると優秀ですが、そもそも《風景の変容》を打たれて一気にゾンビを出されると意味がないですね。
他の除去と併用することがほぼ必須と言えそうです。
ただ、デッキを選ぶとは言え、呪文スロットを圧迫せずに採用できるというのは大きなメリットです。
《漂流自我》は《夏の帳》と打消し呪文で対策されること以外は概ね有利ですが、やはり先に原野を引かれておかれた場合の弱さが懸念です。
また、こちらは手札を1枚失いますが盤面には触れない=アドは失うため、《ハイドロイド混成体》に弱くなりそうなのも注意です。
3つとも総じて、《死者の原野》を先出しされると効果が薄れるという点は共通しています。
ゾンビを対処するカード
チャンドラ | 炎の一掃 | 軍団の最期 | 拘留代理人 | |
1.時を解す者、テフェリー | △ | × | △ | × |
2.夏の帳 | ◎ | ◎ | × | × |
3.霊気の疾風 | × | × | ◎ | ◎ |
4.ドビンの拒否権/否認 | ◎ | × | × | ◎ |
5.世界のるつぼ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
6.不滅の太陽 | × | × | ◎ | ◎ |
7.イクサランの束縛 | △ | ◎ | ◎ | △ |
8.トカートリの儀仗兵 | ◎ | ◎ | ◎ | × |
9.ゾンビトークン小出し | 〇 | × | × | △ |
10.ハイドロイド混成体プラン | △ | × | ◎ | ◎ |
《目覚めた猛火、チャンドラ》は何と言っても打ち消されないのが最大の魅力ですが、逆にそれが知れ渡ってしまい、《霊気の疾風》で早々と対策された感があります。
また、《不滅の太陽》も最近採用されつつあるのが逆風ですね。
とはいえ、スケシ目線では相当厄介なパーマネントであることは違いないので、上の方で紹介したエンチャント/アーティファクト除去と併用して使うとよいと思います。
《炎の一掃》は、《時を解す者、テフェリー》と《不滅の太陽》に弱いのを筆頭に、カバー範囲に若干不安は残ります。
ただ、3マナと軽いインスタントということで、取り回しの良さがそれを補える可能性がある点に注目ですね。
《軍団の最期》は《不滅の太陽》でも関係ないこと、ハイドロイドプランも防げることが最大の強みですね。
軽くいのも相まって、他の対策カードとの併用してサイドインすると有効に使いやすいでしょう。
《拘留代理人》は表ではカバー範囲が狭く見えますが、やはり軽さと何にでも触れる柔軟性が非常に重要になります。
不滅の太陽とハイドロイド両面見れるのも重要です。
おまけ:その他のカード
暗殺者の戦利品 | 狡猾な巾着切り | |
1.時を解す者、テフェリー | 〇 | × |
2.夏の帳 | × | ◎ |
3.霊気の疾風 | △ | ◎ |
4.ドビンの拒否権/否認 | × | ◎ |
5.世界のるつぼ | △ | ◎ |
6.不滅の太陽 | ◎ | ◎ |
7.イクサランの束縛 | ◎ | ◎ |
8.トカートリの儀仗兵 | ◎ | × |
9.ゾンビトークン小出し | ◎ | △ |
10.ハイドロイド混成体プラン | 〇 | × |
《暗殺者の戦利品》は廃墟の地と似た範囲ですね。
対処できるカードが広くなってる分、対策の対策も刺さりやすくなっていて対策カードとしては一段落ちるかもしれません。
結局、全速力の展開に対応できないのも変わっていませんが、このカードは何よりデッキをゆがめずにメインに入れやすいところが良いですね。
《狡猾な巾着切り》はニッチですが、刺さるときは劇的に刺さる専用サイドです。
ただし、4マナのカードを構え続けなければいけないということと、《時を解す者、テフェリー》に結局無力であること、ゾンビを小出しにされると出さざるを得なくなることなど扱いにはやや注意が必要そうです。
ということで、今回はスケシ側の対策にも触れつつ、改めてスケシ対策について掘り下げて紹介してみました。
この記事は8月前に下調べして書いた記事ですが、MTGアリーナの流行でデッキの研究のスピードはどんどん上がっています。
今後さらに『対策の対策の対策』が取られていったり、スケシを駆逐するデッキが台頭してくるなどの動きもあると思いますので、新しい対策カードや強いデッキがあればTwitterやコメントで教えてもらえると嬉しいです。
では!(*’ω’*)
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